ストレスチェックの集計・レポート作成に、毎回数日かかっている——この事例は、健康経営コンサルティングを行うNOVE株式会社様(取締役・久保田千紘さん)で、その業務が数分になるまでの実際の経過を紹介します。

相談前の状態:業務が「回らない」

NOVE株式会社様の業務では、ストレスチェックの実施後に、集計と分析レポートの作成が発生します。この工程に毎回数日かかっていました。

相談前は、この集計・分析をすべてExcelの手計算で行っていました。1社ごとに数日が溶ける構造のため、当時の久保田さんの言葉を借りれば「これ以上顧客が取れない」——業務のキャパシティが、そのまま事業の上限になっている状態でした。

時間がかかること自体よりも重い問題は、この作業が特定の人の手に集中することです。集計・レポート作成が回らないと、本来の仕事である顧客企業への提案・改善支援に時間を使えなくなります。

取り組み:工程を分解し、任せられる部分だけを仕組みにする

進め方は、いきなりツールを作るのではなく、工程の分解から始めました。

  1. 業務の工程を分解する——データの受け取り、集計、図表化、レポート文章の作成、確認・納品のどこに時間が溶けているかを特定する
  2. 任せられる工程と、人が残る工程を分ける——ストレスチェックは個人結果の取り扱いに制約がある業務のため、「何を自動化してよいか」の線引きを先に決める
  3. 小さく試してから本格化する——実際の業務データで検証し、実務で使える精度になってから日常業務に組み込む

実際に作った仕組みは、次のような形です。組織のマスター表・ストレスチェックの設問マスター表・健康診断のデータを取り込むと、統計解析が自動で走り、プレゼンティーイズム(出勤していても心身の不調で生産性が落ちている状態)による損失とその要因が、部署別・課別・全社単位のグラフで見えるようになります。さらに、ワンクリックでPPTX(プレゼン資料)への出力まで可能です。

つまり「データを入れる→解析→図表化→資料化」という、以前は数日かかっていた一連の工程が、人の手を離れて数分で回るようになりました。人が残るのは、その結果を読んで顧客企業に何を提案するかという、本来のコンサルティングの部分だけです。

結果:数日 → 数分

集計・レポート作成の工程は、数日から数分になりました。

短縮された時間は、顧客企業への提案と改善支援に充てられるようになり、その後新規のご契約、大手のお客様の案件にもつながっています。

新規案件の獲得について、久保田さんからは「須長が居なかったら取れなかった」という言葉をいただきました。レポートが速くなったこと自体ではなく、空いた時間と示せる実物が営業面の変化につながった——という点が、この事例のいちばんの成果だと考えています。

この事例が示すこと

ポイントは、AIやツールを入れたことではなく、「毎回繰り返している工程」を分解して、任せられる部分だけを仕組みにしたことです。全部を自動化しようとすると、精度や取り扱いの問題で止まります。逆に、工程を分けずに人手で回し続けると、担当者の時間が毎回同じ作業に消えていきます。

ストレスチェックの集計・レポート作成の工程分解については、ストレスチェックの集計と報告書づくりの自動化はどこまで可能かで一般向けに整理しています。また、分析レポート業務全般の「任せられる範囲」は分析レポート作成のAI効率化をご覧ください。

あなたの業務にも、「毎回数日溶けている工程」はないでしょうか。それが本当に人の手でやるべき仕事なのかどうか、無料の見立てで一緒に確認できます。

よくある質問

同じ業種(健康経営・ストレスチェック)でないと相談できませんか?

いいえ。この事例は健康経営の集計・レポート業務ですが、「毎回同じ手順を人手で繰り返している定型業務」であれば構造は共通です。まずは無料の見立てで、どの工程が自動化に向くかを一緒に確認するところから始めます。

導入までどのように進みますか?

最初に無料の見立てで業務の工程を分解し、自動化に向く部分と人の判断を残す部分を切り分けます。その後、小さく試せる形(試作)を作り、実際の業務で検証してから本格的な仕組みに進みます。作って終わりにせず、実務で回るまでを一緒に確認します。